皇帝陛下がやっぱり離縁したくないと言ってくるのですが、お飾り妃の私が伝説の聖女の生まれ変わりだからですか?
八人掛けのテーブルの中央に、向かい合わせでふたり分の食器とカトラリーが準備されている。左手にある窓からやわらかな日差しが射し込んでいた。
椅子に腰を下ろし、ほどなくしてリオネルは現れた。白いシャツにサファイアブルーのベストという爽やかな着こなしだ。
「陛下、おはようございます」
「待たせて悪かった」
「いえ、私も少し前に来たばかりですから」
エリーヌが立ち上がって挨拶をすると、リオネルは座るように促した。
「今朝は寝入ってしまって、陛下をお部屋からお見送りできずに申し訳ありませんでした」
「気にしなくていい。私は普段から長い時間寝ないのだ」
リオネルは、昨夜もそのようなことを言っていた。あまり深く寝入らないのだと。
(でも、それでは仕事の疲れは抜けないんじゃないかしら。ただでさえ忙しい公務が重なっているのに。よく眠れるように寝る前にアルコールを摂取してみるのはどうかな。でもそれだと翌日に響いてしまう? ……そうだわ、あれを試してみたらどうかしら)
椅子に腰を下ろし、ほどなくしてリオネルは現れた。白いシャツにサファイアブルーのベストという爽やかな着こなしだ。
「陛下、おはようございます」
「待たせて悪かった」
「いえ、私も少し前に来たばかりですから」
エリーヌが立ち上がって挨拶をすると、リオネルは座るように促した。
「今朝は寝入ってしまって、陛下をお部屋からお見送りできずに申し訳ありませんでした」
「気にしなくていい。私は普段から長い時間寝ないのだ」
リオネルは、昨夜もそのようなことを言っていた。あまり深く寝入らないのだと。
(でも、それでは仕事の疲れは抜けないんじゃないかしら。ただでさえ忙しい公務が重なっているのに。よく眠れるように寝る前にアルコールを摂取してみるのはどうかな。でもそれだと翌日に響いてしまう? ……そうだわ、あれを試してみたらどうかしら)