離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
第一章
笠原医科大学病院・循環器外科病棟。
「消化器内科から来ました、槇です。よろしくお願いいたします」
ナースステーションのセンターテーブルの周りに集まった看護師たちから、拍手が起こった。
ぺこりと下げた頭を元に戻すと、ショートヘアの師長がパンと手を打つ。
「じゃあみなさん、午前の仕事を始めましょう。槇さん、わからないことがあったらなんでも聞いてね」
「はい、ありがとうございます」
それで朝の挨拶は終わった。
私、槇七海はこの病院で働いて三年目になる病棟看護師。
入職してから最近までは消化器内科病棟で勤めていたが、このたび循環器内科に異動になったのだ。
産休に入る看護師がいて、人が足りなくなったのがその理由らしい。
慣れた病棟から離れるのは寂しいし心細いけど、これも勉強。
看護師としていろんなことができるようになるのはいいことだから、頑張らなくちゃ。
「よう槇」
「千葉くん。よろしくね」
ぽんと肩を叩いてきたのは同期の千葉くん。
同じ看護学校出身の同い年で二十五歳。
茶色の髪は韓国アイドルみたいにきれいにカットされている。
新入職員研修まではよく一緒に行動していたが、別の病棟に配属されてからは、たまーに食事に行くくらいの仲だ。
「消化器内科から来ました、槇です。よろしくお願いいたします」
ナースステーションのセンターテーブルの周りに集まった看護師たちから、拍手が起こった。
ぺこりと下げた頭を元に戻すと、ショートヘアの師長がパンと手を打つ。
「じゃあみなさん、午前の仕事を始めましょう。槇さん、わからないことがあったらなんでも聞いてね」
「はい、ありがとうございます」
それで朝の挨拶は終わった。
私、槇七海はこの病院で働いて三年目になる病棟看護師。
入職してから最近までは消化器内科病棟で勤めていたが、このたび循環器内科に異動になったのだ。
産休に入る看護師がいて、人が足りなくなったのがその理由らしい。
慣れた病棟から離れるのは寂しいし心細いけど、これも勉強。
看護師としていろんなことができるようになるのはいいことだから、頑張らなくちゃ。
「よう槇」
「千葉くん。よろしくね」
ぽんと肩を叩いてきたのは同期の千葉くん。
同じ看護学校出身の同い年で二十五歳。
茶色の髪は韓国アイドルみたいにきれいにカットされている。
新入職員研修まではよく一緒に行動していたが、別の病棟に配属されてからは、たまーに食事に行くくらいの仲だ。