Cotton Candy.
***
「おいしい?」
「…おいしい、です。」
結局流されるまま、仕事終わりに綿谷さん行きつけの和食居酒屋にいる。
料理もお酒も、おいしい。
もっと言うと、女の子が好きそうなお店。
やっぱり詳しいのだと思うと、なんとなく胸のあたりがモヤモヤする。
特別に深い意味はない。
「みなみちゃんとごはん来るの久しぶりだよね。」
「そうですね。」
記憶が正しければ新人のころ私の教育係だった綿谷さんと、私の同期の瀬那と彼女の教育係だった佐倉さんと4人で何回か食事に行ったことがあった。
3年目になってしまった今では、もうすっかりそんなイベントもなくなってしまったのだけれど。