Cotton Candy.
「ごめんね、びっくりさせて。」

 そう言いながら、綿谷さんは買ってきたばかりのカフェオレを私に差し出してくる。

「…いえ、私こそ、」

 缶を受け取りながら、私は応えた。
 おそらく、いちばんびっくりしているのは綿谷さんだと思う。

 膝を抱えたままカフェオレの缶を手で弄びつつ、ちらりと隣にいる綿谷さんを見遣った。
 …いつまでいるんだろう。
< 8 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop