冷酷な御曹司に一途な愛を注ぎ込まれて
私は今から愛する人に身体を預ける。
女性に触れることが慣れていそうな一希さんは、私の服を捲り上げると私の首、胸元、お腹に、ねっとりとした刺激を与えていく。
「……く、くすぐったいです、ふふっ」
「やっと笑った。もっと笑って。俺、詩織の笑った顔がもっと見たいな」
「き、緊張してて……ごめんなさい」
一希さんは私の手を取るなり、自分の胸の左側に私の手を当てた。
「分かる? 心臓どくどくいってるの。俺も緊張してる」
私と同じくらい心臓の鼓動が早い。
「……ねぇ、キス……していい?」
「はい……」
私の頬を撫でながら、一希さんの唇が私の唇に優しく触れた。初めてのキスは柔らかくて、とても心地が良い。こんなキスは一希さんとしか、きっとできない。
そう思っていると、一希さんは私の唇に舌を当て、「口、開いて」と合図のようなものを送ってきた。
微かに唇を開くと同時に、一希さんの柔らかい唇が私の口の中に侵入してくる。
意識が飛んでしまうキスがあるなんて、全然知らなかった。
「詩織、まだダメだよ。ちゃんと意識保ってね」