筋肉フェチ聖女はゴリラ辺境伯と幸せを掴む
筋肉男子祭り
「何だそのふざけた祭りは」
ここはブレイズ様の執務室。そこに居るのは、両手を胸の前で合わせ懇願する私と、執務机から私を見上げ思わず顔を顰めるブレイズ様だ。サイモン様も隣で書類整理をしているが、我関せずの様子である。
「どうしても行きたいのです、筋肉男子祭りに!」
来週王宮の足元にある街で開かれる祭りで、昨年までは「イケメン祭り」と称し各地から集まったイケメンからナンバー1を決めるコンテストがあったらしいのだが。今年は筋肉ナンバー1を決める「筋肉男子祭り」も同時開催するらしい。
「むしろブレイズ様こそ参加してください!」
「いくらローズの頼みであっても断る。見に行きたいなら侍女と一緒に行くといい」
「どうしてですか!? ゴリラで行きましょう、優勝間違い無しですから!」
「そもそも祭りの趣旨が分からぬ。そんなローズくらいしか喜ばぬような醜男祭りを開催する意味が……待てよ」
すっかり呆れ顔だったブレイズ様は、急に真面目な顔をして考え込む。
「なぁサイモン、怪しいと思わないか?」
「そう思うなら行けばいいでしょう。こっちの仕事は私一人でも何とかなりますし」
サイモン様はこちらを少しも見る事なく、平然と答えた。
ここはブレイズ様の執務室。そこに居るのは、両手を胸の前で合わせ懇願する私と、執務机から私を見上げ思わず顔を顰めるブレイズ様だ。サイモン様も隣で書類整理をしているが、我関せずの様子である。
「どうしても行きたいのです、筋肉男子祭りに!」
来週王宮の足元にある街で開かれる祭りで、昨年までは「イケメン祭り」と称し各地から集まったイケメンからナンバー1を決めるコンテストがあったらしいのだが。今年は筋肉ナンバー1を決める「筋肉男子祭り」も同時開催するらしい。
「むしろブレイズ様こそ参加してください!」
「いくらローズの頼みであっても断る。見に行きたいなら侍女と一緒に行くといい」
「どうしてですか!? ゴリラで行きましょう、優勝間違い無しですから!」
「そもそも祭りの趣旨が分からぬ。そんなローズくらいしか喜ばぬような醜男祭りを開催する意味が……待てよ」
すっかり呆れ顔だったブレイズ様は、急に真面目な顔をして考え込む。
「なぁサイモン、怪しいと思わないか?」
「そう思うなら行けばいいでしょう。こっちの仕事は私一人でも何とかなりますし」
サイモン様はこちらを少しも見る事なく、平然と答えた。