筋肉フェチ聖女はゴリラ辺境伯と幸せを掴む
私と同じ趣味の人が居たという感動は横に置いておいて。ブレイズ様とアドラ様が今頃会っているという事実が私の胸をギュッと締め付ける。
私は恥ずかしがってブレイズ様から逃げてしまった。逃げ出した元平民の婚約者よりも、美人の姫で同じく筋肉が好きだというアドラ様の方がブレイズ様にとって魅力的だろう。
それに服従魔法をかけられてしまった私は、もうブレイズ様の元へ戻るのは不可能。
私に向けられていたはずのあの微笑みは、今頃アドラ様に向けられて。私を包んでくれていたあの逞しい筋肉は……。
「はは……どうして逃げちゃったんだろう」
恥ずかしがらずにブレイズ様から逃げず向き合っていればこんな事にはならなかっただろうに。もう後悔したって遅いが、それでも涙が溢れるのを止められなかった。
私は恥ずかしがってブレイズ様から逃げてしまった。逃げ出した元平民の婚約者よりも、美人の姫で同じく筋肉が好きだというアドラ様の方がブレイズ様にとって魅力的だろう。
それに服従魔法をかけられてしまった私は、もうブレイズ様の元へ戻るのは不可能。
私に向けられていたはずのあの微笑みは、今頃アドラ様に向けられて。私を包んでくれていたあの逞しい筋肉は……。
「はは……どうして逃げちゃったんだろう」
恥ずかしがらずにブレイズ様から逃げず向き合っていればこんな事にはならなかっただろうに。もう後悔したって遅いが、それでも涙が溢れるのを止められなかった。