となりの初恋
『本気だよ。俺は』
違った。
わたし達の前で見せる甘い声とも、男友達の前で見せる声とも、どれとも違った。
初めて聞いた声だった。
真剣というか、必死というか。
好きな人に想いを伝えようと、頑張っている感じ。
待って、だとしたら?
高橋さんが、海斗くんの好きな人ってこと?
『本気って、何言ってんの?陰キャだから何でも言って良いってわけじゃないんだよ』
『だから、本当に』
『もういい。私帰るから』
高橋さんが出てくるかと思って、わたしはその場から離れた。
ちょうど高橋さんが出てきたドアは反対側で、姿を見られずに済んだけど。
教室を静かにのぞき込む。
床に座り込んで、雑に頭をかく海斗くんの姿が見えた。
その時思った。
海斗くんは、高橋さんのことが好きなんだと。
いつ好きになったかは知らないし、違うかもしれないけど、わたしにはどうもそう見えた。
海斗くんに気づかれる前に退散しようと、急いで階段を下りる。
違った。
わたし達の前で見せる甘い声とも、男友達の前で見せる声とも、どれとも違った。
初めて聞いた声だった。
真剣というか、必死というか。
好きな人に想いを伝えようと、頑張っている感じ。
待って、だとしたら?
高橋さんが、海斗くんの好きな人ってこと?
『本気って、何言ってんの?陰キャだから何でも言って良いってわけじゃないんだよ』
『だから、本当に』
『もういい。私帰るから』
高橋さんが出てくるかと思って、わたしはその場から離れた。
ちょうど高橋さんが出てきたドアは反対側で、姿を見られずに済んだけど。
教室を静かにのぞき込む。
床に座り込んで、雑に頭をかく海斗くんの姿が見えた。
その時思った。
海斗くんは、高橋さんのことが好きなんだと。
いつ好きになったかは知らないし、違うかもしれないけど、わたしにはどうもそう見えた。
海斗くんに気づかれる前に退散しようと、急いで階段を下りる。