となりの初恋
玄関にはまだ高橋さんがいて、一人で靴を履いていた。
「高橋さん」
わたしの声に気づいた高橋さんは顔を上げ、小さく頭を下げた。
小走りで高橋さんの隣に向かう。
「高橋さん、ちょっと話があるんだけど。一緒に帰れたり、する?」
少し迷うような素振りを見せた後、高橋さんはこくりと頷いた。
わたしは笑った。
無邪気な子供のように。
「話って、何?」
高橋さんとは家の方向が一緒だと、さっき知った。
それになんだか心地が良い。
この子とは仲良くなれるような気がした。
「海斗くんの、ことなんだけど」
申し訳なさそうに言うと、高橋さんは分かりやすく表情を変えた。
やっぱり、二人は。
「ごめん、見ちゃったの。さっき、二人が教室で話してるところ」
「石川さん、私は別に」
「海斗くんは」
いつになく大きな声が出た。
隣の高橋さんは身体をこわばらせたあと、恐る恐るわたしの顔を見た。
「高橋さん」
わたしの声に気づいた高橋さんは顔を上げ、小さく頭を下げた。
小走りで高橋さんの隣に向かう。
「高橋さん、ちょっと話があるんだけど。一緒に帰れたり、する?」
少し迷うような素振りを見せた後、高橋さんはこくりと頷いた。
わたしは笑った。
無邪気な子供のように。
「話って、何?」
高橋さんとは家の方向が一緒だと、さっき知った。
それになんだか心地が良い。
この子とは仲良くなれるような気がした。
「海斗くんの、ことなんだけど」
申し訳なさそうに言うと、高橋さんは分かりやすく表情を変えた。
やっぱり、二人は。
「ごめん、見ちゃったの。さっき、二人が教室で話してるところ」
「石川さん、私は別に」
「海斗くんは」
いつになく大きな声が出た。
隣の高橋さんは身体をこわばらせたあと、恐る恐るわたしの顔を見た。