となりの初恋
少しむず痒いかもしれないけど、そんな恥ずかしさすら初めてで新鮮だった。
学校に向かう道、いつもなら重い足取りが今日は軽かった。
沢山の人が吸い込まれるように校内に入っていく。
つやつやとした巻き髪を、俺は無意識のうちに探している。
正門の方に、友達と一緒に歩く彼女を見つけた。
俺はゆっくりと彼女の方に向かって歩いて行く。
友達が持つ携帯に向けられていた視線が、俺の方に向く。
彼女の視線が俺を捉えて離さない。
友達が手を振って彼女から離れ、彼女はどうしたら良いか分からないとでも言うようにその場に足を止めた。
彼女は鞄の紐をぎゅっと握り、笑顔を浮かべると口を開いた。
「……おはよう。透くん」
朝の挨拶と、名前を呼んでくれること。
たったそれだけの少しのことなのに、それが嬉しくて堪らない。
俺も挨拶を交わそうと思って、口を開きかけて止まった。
それもすぐに笑顔に変えて、俺は彼女を見つめた。
学校に向かう道、いつもなら重い足取りが今日は軽かった。
沢山の人が吸い込まれるように校内に入っていく。
つやつやとした巻き髪を、俺は無意識のうちに探している。
正門の方に、友達と一緒に歩く彼女を見つけた。
俺はゆっくりと彼女の方に向かって歩いて行く。
友達が持つ携帯に向けられていた視線が、俺の方に向く。
彼女の視線が俺を捉えて離さない。
友達が手を振って彼女から離れ、彼女はどうしたら良いか分からないとでも言うようにその場に足を止めた。
彼女は鞄の紐をぎゅっと握り、笑顔を浮かべると口を開いた。
「……おはよう。透くん」
朝の挨拶と、名前を呼んでくれること。
たったそれだけの少しのことなのに、それが嬉しくて堪らない。
俺も挨拶を交わそうと思って、口を開きかけて止まった。
それもすぐに笑顔に変えて、俺は彼女を見つめた。