となりの初恋
「うわー、やってるわ透」

「ね。まぁでも、幸せそうならいいんじゃない?」

「だな」


櫻井くんがふっと笑って、私に顔を向けた。


その笑顔ですら私に幸福感を抱かせる。
もう、これ以上好きにさせないでよ。


机の中から本を出し、開くと、私は言葉で溢れる大海原に飛び出していった。



< 73 / 82 >

この作品をシェア

pagetop