となりの初恋
私はどうせ振られて、きっとあの子は上手くいく。
少しくらい、見たっていいよね?
窓から顔をのぞかせて、二人の様子をうかがう。
まだ肝心な台詞は言っていないみたいだ。
「……好き、です。付き合って、ください……」
消えてしまいそうな声。
分かる、分かるよ。
私もいざ櫻井くんを前にしたら、今まで普通に言えていたことも言えなくなりそうだもん。
ましてや振られることが確定事項となった告白なんて、辛いに決まってる。
「……ありがとう」
櫻井くんの声がする。
いや当たり前ではあるんだけど、これから返事がされるのかと思うと、よく分からない感情に包まれていく。
「……気持ちは、すごい嬉しい」
そこまで聞いて、窓をぱたりと閉めた。
どうしてだか、泣きそうになってしまった。
今あの言葉を受け取っているのは、私じゃない。
勇気を振り絞って告白した、あの子だ。
あの子が泣きそうになるなら分かる。
少しくらい、見たっていいよね?
窓から顔をのぞかせて、二人の様子をうかがう。
まだ肝心な台詞は言っていないみたいだ。
「……好き、です。付き合って、ください……」
消えてしまいそうな声。
分かる、分かるよ。
私もいざ櫻井くんを前にしたら、今まで普通に言えていたことも言えなくなりそうだもん。
ましてや振られることが確定事項となった告白なんて、辛いに決まってる。
「……ありがとう」
櫻井くんの声がする。
いや当たり前ではあるんだけど、これから返事がされるのかと思うと、よく分からない感情に包まれていく。
「……気持ちは、すごい嬉しい」
そこまで聞いて、窓をぱたりと閉めた。
どうしてだか、泣きそうになってしまった。
今あの言葉を受け取っているのは、私じゃない。
勇気を振り絞って告白した、あの子だ。
あの子が泣きそうになるなら分かる。