ハニー&クールな双子は再会した幼馴染みを愛しすぎている
「あ、やっぱり思ってたんだ? まあ、間違ってないけど」


 見上げた名倉先輩の顔は、いつものようにカッコイイ王子様みたいな笑顔だった。けれど、その焦げ茶の目は私を舐めるように見つめている。

 ぞわりと、鳥肌が立つ。

 明らかに私の体しか見ていない目だ。


「この間、俺とリエがここでシてるとこ見てたんだろう? どうだった? 少しは興奮した?」

「な、にを……?」


 あのとき気づかれていたことを知って驚く。けれど、それ以上に名倉先輩がなにを言っているのか理解出来ない。

 あのときはショックで、怖くて、気持ち悪いくらいだったのに。興奮なんてするわけが無い。


「そんな男を誘う体してるんだ。清純っぽく見えても、少しはこういうことしてるんじゃないか?」

「ひっ!」


 私の手を掴んでいるのとは別の手が、腰の辺りに触れた。

 そのまま硬い指が制服の中に入り薄い肌着を撫でる。

 嫌悪と恐怖に、体が強ばって喉が引きつった。

 近づいてきた名倉先輩の吐息が、耳にかかる。


「ごめんね『憧れの先輩に抱かれて幸せ』みたいなシチュエーションにしようと思ってたんだけど……知られてしまったから、しかたないよね?」

「やっ……」


 私の拒絶の言葉は小さくて、助けを求めることすら出来ない。

 そんな私に気づいてか気づかないでか、名倉先輩の大きな体が制服越しに密着する。
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