ハニー&クールな双子は再会した幼馴染みを愛しすぎている
「俺が奈緒ちゃんを襲ったと言いふらしたとしても、俺は彼女が誘ってきたんだと言うよ。ついでに、八つ当たりでそいつになぐられたってね」
「っこの!」
嘘ばかりの名倉先輩の主張に、蒼くんが気色ばむ。
でも、それを翠くんが止めた。
「待て蒼。やり過ぎると不利になる」
「でも、翠!」
「それより、早く帰ろう。奈緒ちゃんをこんな奴の近くにこれ以上いさせたくない」
翠くんの冷静な言葉に蒼くんもハッとして私の肩を守るように抱く。
「……そうだな、帰ろう」
怒りを押し殺して促す蒼くんの言葉に、私はコクンと小さく頷いた。
「奈緒ちゃん」
「っ!」
蒼くんと翠くんに守られながら部室を出て行く私に、名倉先輩が気味悪いほどに優しい声をかける。
「また、次の部活にね」
意味深な言葉に、ぞわりと恐怖が駆け巡る。
また震えそうになる私を、蒼くんはほとんど抱きかかえるようにして運んでくれた。
部室を出て校舎の外に出ると、やっと少し落ち着ける。
心配そうに私の顔をのぞき込んでいた翠くんが、確固たる意思を目に宿して口を開く。
「大丈夫。奈緒ちゃんを泣かせた上に、蒼に冤罪着せようとしたんだ。……あの先輩は絶対に許さない、どん底に落としてやるよ」
そう呟く翠くんの顔は、怖いくらいに冷たかった。
「っこの!」
嘘ばかりの名倉先輩の主張に、蒼くんが気色ばむ。
でも、それを翠くんが止めた。
「待て蒼。やり過ぎると不利になる」
「でも、翠!」
「それより、早く帰ろう。奈緒ちゃんをこんな奴の近くにこれ以上いさせたくない」
翠くんの冷静な言葉に蒼くんもハッとして私の肩を守るように抱く。
「……そうだな、帰ろう」
怒りを押し殺して促す蒼くんの言葉に、私はコクンと小さく頷いた。
「奈緒ちゃん」
「っ!」
蒼くんと翠くんに守られながら部室を出て行く私に、名倉先輩が気味悪いほどに優しい声をかける。
「また、次の部活にね」
意味深な言葉に、ぞわりと恐怖が駆け巡る。
また震えそうになる私を、蒼くんはほとんど抱きかかえるようにして運んでくれた。
部室を出て校舎の外に出ると、やっと少し落ち着ける。
心配そうに私の顔をのぞき込んでいた翠くんが、確固たる意思を目に宿して口を開く。
「大丈夫。奈緒ちゃんを泣かせた上に、蒼に冤罪着せようとしたんだ。……あの先輩は絶対に許さない、どん底に落としてやるよ」
そう呟く翠くんの顔は、怖いくらいに冷たかった。