ハニー&クールな双子は再会した幼馴染みを愛しすぎている
***
その後、私たちは一限目をサボる形で屋上の秘密基地に来ていた。
教室に行くにはあの集団を通り抜けなきゃならないからというのもあったけれど、あの騒ぎだと授業もすぐに始まるかどうか怪しいからって。
だからと言ってサボるのは違うんじゃないかな? と思いつつ、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべて誘う二人に昔を思い出してついてきてしまった。
小さいころも、こんな風に二人に連れまわされたっけ、と思って。
朝の屋上は爽やかな空気が漂っていた。
風は少し冷たかったけれど、秘密基地のベンチは朝日に照らされていて温かい。
そんなベンチで、私は温かいを通り越して暑さを感じていた。
二人でも少し狭かったベンチに、なぜか今は三人で座っているから。
真ん中にいる私は、二人にピッタリとくっつかれて実質的な意味でも心情的な意味でもとても熱い。
しかも、二人は私を通り越してなにやら言い合いをしていた。
「翠、離れろよ」
「やだね。奈緒ちゃんが言うならともかく、蒼に言われたくない」
少し前には翠くんの思いに感動していたっていうのに、なぜか今はケンカをしてしまっている。
これはつまりどういう状況なの?
その後、私たちは一限目をサボる形で屋上の秘密基地に来ていた。
教室に行くにはあの集団を通り抜けなきゃならないからというのもあったけれど、あの騒ぎだと授業もすぐに始まるかどうか怪しいからって。
だからと言ってサボるのは違うんじゃないかな? と思いつつ、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべて誘う二人に昔を思い出してついてきてしまった。
小さいころも、こんな風に二人に連れまわされたっけ、と思って。
朝の屋上は爽やかな空気が漂っていた。
風は少し冷たかったけれど、秘密基地のベンチは朝日に照らされていて温かい。
そんなベンチで、私は温かいを通り越して暑さを感じていた。
二人でも少し狭かったベンチに、なぜか今は三人で座っているから。
真ん中にいる私は、二人にピッタリとくっつかれて実質的な意味でも心情的な意味でもとても熱い。
しかも、二人は私を通り越してなにやら言い合いをしていた。
「翠、離れろよ」
「やだね。奈緒ちゃんが言うならともかく、蒼に言われたくない」
少し前には翠くんの思いに感動していたっていうのに、なぜか今はケンカをしてしまっている。
これはつまりどういう状況なの?