ハニー&クールな双子は再会した幼馴染みを愛しすぎている
「奈緒ちゃん、かわいい……。白くてふわふわで、マシュマロみたい」

「っ!? ふぇい!?」


 思ったよりも硬くて力強い腕に驚く。

 すぐ近くから降ってくる声も男の子らしく低くて、緊張してしまった。

 なんでいきなり抱きつかれたのかわからない私は戸惑うばかり。

 そんな私の耳元で、翠くんはもう一つ妖しく言葉を告げた。


「……食べたくなっちゃうな」

「っ!?」


 ゾクッとするほどのイケボに体も震えると、翠くんはゆっくりと私を離す。

 離れて見えた顔はさっきまでと同じ明るい笑顔で、ホッとした。


「久しぶりの地元だから不安もあったけど、奈緒ちゃんがいるなら安心だね。蒼と一緒に、これからよろしく」


 昔とは違う男の子になった二人の幼馴染み。

 私はそんな彼らに戸惑いながらも頷いたのだった。
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