女王様を甘やかしたい〜 愛の逃避行は計略的に
当主はいい顔をしなかったが、渋々、条件つきで許可をもらい出席することになる。
それは、亜里沙から片時も目を離さないこと。
離れる気はないので、にこやかに頷いたのだが、亜里沙のいないところで、何を企んでいると凄まれた。
「亜里沙の為に、少し掃除してこようと思いまして」
それだけで、誰のことを指しているのか察する当主は、お前ごときが何ができると鼻先で笑う。
俺のしようすることを知れば、二度と亜里沙に近寄ることも許されなくなるだろう。
だがもう、俺には、後がないのだ。
それならば、やるしかないと、俺の愛は、暴走し、もう、誰にも止められない。
昔から、加藤には、薬を使っての婦女暴行の噂が絶えない。そして、最近では、息子の方もお盛んらしい。
このパーティーも終われば、加藤ら一部は、逆らえない女達に薬を飲ませて別のパーティーを開くのだろう。
加藤議員へ表面上の挨拶を済ませて、俺は獲物が来るのを待っていた。
最近、噂で聞いていた通り、低迷している結城は最上と縁を結ぶことにしたらしい。この2人のペアは、あちこちで目撃されている。あちこちでた。
最上 隆也とパートナーの結城 舞子を隣に連れて近寄ってくる。