元カレ消防士からの爽やかな溺愛 〜厚い胸と熱い思いで家族ごと愛されて〜
 ◇

 それから、あっという間に1か月が過ぎた。
 慣らし保育も順調に進み、私も仕事に慣れてきた。
 忙しい毎日の中、家に帰ると母がご飯を作って待っていてくれる。

 本当は、家事も全部自分でやるべき。

 そう思うけれど、今は後ろ向きになりたくなくて、甘えている事実を受け入れている。
 できることから、少しずつ着実に。

「いいのよ、いつまでもここにいてくれて」

 なんて母は言うけれど、お金がたまったら、ここを出るつもりだ。

 ちゃんと一人でも、息子を抱えて生きていけるように。
 それは忘れてはいけない、私の人間としての、母としての誓いだ。
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