パパになった消防士は初恋妻を燃え滾る愛で守り貫く
23 いつでも私のヒーローは
「何か食ったか? 落ち込んでてもな、食わないと元気でないからな」
ひとしきり泣いて、顔を上げた頃。
大輝はそう言って、どこかで買ってきてくれたのだろうレジ袋を私に差し出した。
菓子パンとジュースが入っている。
「僕、ジュース!」
一緒に袋の中を覗いていた颯麻が、一番にそれを手に取る。
「パンにしたら? おトイレ行きたくなっちゃうかも……」
「あー失念! くっそ、颯麻くんオムツのサイズ聞いときゃよかった!」
大輝はわざとらしくお道化て言った。それで、私は笑ってしまった。
大輝にスマホを借りて、職場に連絡をする。
保育園にも連絡を入れると、良ければ置いてある着替えとオムツで、シャワーまで浴びせてくれるとのことだった。
「とりあえず、俺の車乗って。預かってくれるなら、颯麻くん連れていこう。その方が梓桜も動けるでしょ?」
大輝はそう言うと、さっさと運転席に乗り込む。
「あー、ちょっと待って! おばさんにお礼言ってくる!」
私はお世話になったおばさんに断りを入れて、大輝と共に颯麻の保育園に向かった。
ひとしきり泣いて、顔を上げた頃。
大輝はそう言って、どこかで買ってきてくれたのだろうレジ袋を私に差し出した。
菓子パンとジュースが入っている。
「僕、ジュース!」
一緒に袋の中を覗いていた颯麻が、一番にそれを手に取る。
「パンにしたら? おトイレ行きたくなっちゃうかも……」
「あー失念! くっそ、颯麻くんオムツのサイズ聞いときゃよかった!」
大輝はわざとらしくお道化て言った。それで、私は笑ってしまった。
大輝にスマホを借りて、職場に連絡をする。
保育園にも連絡を入れると、良ければ置いてある着替えとオムツで、シャワーまで浴びせてくれるとのことだった。
「とりあえず、俺の車乗って。預かってくれるなら、颯麻くん連れていこう。その方が梓桜も動けるでしょ?」
大輝はそう言うと、さっさと運転席に乗り込む。
「あー、ちょっと待って! おばさんにお礼言ってくる!」
私はお世話になったおばさんに断りを入れて、大輝と共に颯麻の保育園に向かった。