パパになった消防士は初恋妻を燃え滾る愛で守り貫く
「なぁ、梓桜はー?」
大輝が笑いながら、私に促す。だから。
「が、頑張ってね!」
恥ずかしさを乗り超えて、できるだけ大声でエールを送った。
「めっちゃやる気出た! サンキュ」
大輝との電話はそれで切れてしまった。けれど、大輝なら大丈夫だと、そう思えた。
◇
完全鎮火のニュースが流れたのは、それから5時間後のことだった。
「だーち、頑張った?」
颯麻に訊かれ、「すんごく頑張ったと思うよ」と答える。
その夜、「頑張った、俺」のスタンプが送られてきた。もちろん、魚みたいな龍みたいな、何だか良く分からない生物のキャラクターのものだ。
当番の大輝は、明日の朝、帰ってくる。
その時に、なにかしてあげられたら――。
そう思いながら、私は眠りについた。
大輝が笑いながら、私に促す。だから。
「が、頑張ってね!」
恥ずかしさを乗り超えて、できるだけ大声でエールを送った。
「めっちゃやる気出た! サンキュ」
大輝との電話はそれで切れてしまった。けれど、大輝なら大丈夫だと、そう思えた。
◇
完全鎮火のニュースが流れたのは、それから5時間後のことだった。
「だーち、頑張った?」
颯麻に訊かれ、「すんごく頑張ったと思うよ」と答える。
その夜、「頑張った、俺」のスタンプが送られてきた。もちろん、魚みたいな龍みたいな、何だか良く分からない生物のキャラクターのものだ。
当番の大輝は、明日の朝、帰ってくる。
その時に、なにかしてあげられたら――。
そう思いながら、私は眠りについた。