元カレ消防士からの爽やかな溺愛 〜厚い胸と熱い思いで家族ごと愛されて〜
 朝9時半。
 なのに、ダイニングには、もりもりと出来立てのカレーを食べる大輝と颯麻。

「颯麻は朝ご飯食べたでしょ?」

 そう言ったけれど、「食べる―、食べるー!」と癇癪を起こして泣き叫び。
 早めのお昼にしては早すぎるけれど、大輝と一緒に食べさせることにした。

 大輝は本当に良く食べる。
 もりもりと口に掻き込んで、「おかわり!」と笑う。
 つられたのか、颯麻も「おかーり!」と叫ぶ。

「それじゃあ『おかえり』なのか『おかわり』なのか分かんないな」

 ケラケラ笑いながら、大輝の分をよそっている私の横で、大輝は颯麻の器にご飯をよそってくれる。

「このくらい?」

「うん、ありがとう」

 そう言って小さな器を手渡してくれる大輝。このやりとりが、なんだか家族みたいでくすぐったい。
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