パパになった消防士は初恋妻を燃え滾る愛で守り貫く
 だから、この先は。
 梓桜も、颯麻もまとめて、新しい家族が増えたら、その子もまとめて、未来永劫幸せにしたい。

 梓桜の未来が、俺でいっぱい満たされますように。

 大輝は誓いを立てるように、腕の中で眠ってしまった彼女のおでこにそっと口を付けた。

 明日から、また日常がやってくる。
 けれど、ここに残るのは梓桜と颯麻だけだ。

 今はまだ、彼女の傷が癒えてから。そうしたら、絶対にプロポーズするから。
 きっと、素敵な〝家族〟になろうな。

 彼女の抱えた孤独を、辛さを、全部吹き飛ばすような。
 明るくて優しくて、いつも自分の心を照らし支えてくれた、女神のような彼女そのものみたいな、明るい家庭が築けますように。

 そう願いを込めて、大輝は梓桜を抱きしめる。
 大好きな、たまらなく愛しい人の香りが鼻をかすめる。

 幸せな未来に願いを込めて、大輝はそっと目を閉じた。

《番外編・終》
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