パパになった消防士は初恋妻を燃え滾る愛で守り貫く
向こうを向いたまま、声を殺して泣く。
泣いているなんて、バレたくない。
なのに。
「やっぱり頑張ってたんだな、梓桜。頑張り屋だったもんなぁ、あん時から」
それ以上言わないで。
もっともっと、泣いちゃうから。
けれど何も言えなくて、代わりに涙がどんどん溢れてきた。
大輝の方なんて向けない。
こんな顔を、見せられない。
泣いているのはバレているからこそ、余計に恥ずかしい。
静かな車内では、私のすすり泣く音がやたらと大きく聞こえる。
早く家について欲しいのに、車はのろのろと進む。
だったら早く泣き止みたい。なのに、全然涙が止まらない。
「ごめんね、大輝……」
泣いてばかりでごめん。
心配かけてばかりでごめん。
連絡先も捨ててごめん。
悪いのは、全部私。
すると、大輝は泣き止もうとする私の隣で、そっと呟いた。
「恋人同士なら、梓桜のその心の重荷、分けてもらえんのかな」
泣いているなんて、バレたくない。
なのに。
「やっぱり頑張ってたんだな、梓桜。頑張り屋だったもんなぁ、あん時から」
それ以上言わないで。
もっともっと、泣いちゃうから。
けれど何も言えなくて、代わりに涙がどんどん溢れてきた。
大輝の方なんて向けない。
こんな顔を、見せられない。
泣いているのはバレているからこそ、余計に恥ずかしい。
静かな車内では、私のすすり泣く音がやたらと大きく聞こえる。
早く家について欲しいのに、車はのろのろと進む。
だったら早く泣き止みたい。なのに、全然涙が止まらない。
「ごめんね、大輝……」
泣いてばかりでごめん。
心配かけてばかりでごめん。
連絡先も捨ててごめん。
悪いのは、全部私。
すると、大輝は泣き止もうとする私の隣で、そっと呟いた。
「恋人同士なら、梓桜のその心の重荷、分けてもらえんのかな」