初恋ダイアリー

確かな思い

私と遥斗さんは、色んな花を見て周った。
そして、パークに突然、鐘が鳴り響く。
「もう、こんな時間か。鈴華、何か食べるか?」
そういえば、お腹空いてるかも。
「はい」
「ずっと、時間、忘れて周ってたからな」
「今、何時なんですか?」
「さっき、塔の鐘が鳴ったから、十二時だな」
もう、十二時なんだ。
「何、食べたい?」
「チュロス食べたいです」
「任せろ!店も調べてあるからな」
一時間ほど、パークのスイーツを食べ歩きをして、まだ、見れていなかった花壇を周っていた。
階段を上がっていくようになっていて、登った先には、展望台があった。パーク全体を見渡せる。
でも、綺麗な花壇の景色も私は上の空。
遥斗さんを見つめている。
私の視線に気がついた遥斗さんは言った。
「あっという間だな」
「はい」
すぐに会話は途切れてしまう。
でも、今しか、言えない気がする。
「楽しいです」
「えっ」
「遥斗さんと居るのが、楽しいです。
ずっと、この時間が続けばいいなって、思ってます」
「それって...」
「私がずっと、隣に居たくて、私の隣に居て欲しい人は、遥斗さんです。私は、遥斗さんが好きです」
「俺も言っていい?」
「はい」
「俺は」
繋いでいた手の力がほんの少しだけ、強くなった。
「この数週間で、分かった。俺は...鈴華が好きだ。
きっと、出会った時から」
そして、当たり前のように遥斗さんの手が私の頬を包んで、私達の距離は一瞬で無くなった。
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