彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】
「最初に言ったはずだが。俺はお前を見えない鎖でぐるぐる巻きにして繋ぐと言わなかったか?俺は浮気とかできないし、お前しか見ていない。だが、お前はよそ見をする可能性があるということだな。それをつい先ほど自分の口で認めた」
「どうしてそうなるのよ?俊樹さんのことを言ったんでしょ」
「だから、俺の辞書にはそんな言葉も存在しないから口から出ない。お前は存在するから口から出る。つまり人に言うということは、お前にはその可能性があるということだ」
ガタン!私は立ち上がった。
「私はしませんから。大体、浮気とかあなた以外と、その、いろいろするのも嫌だし。俊樹さんより好きな人なんてきっと……」
「ふうん。俺以外の男といろいろするのが嫌なんだ。つまり俺とすることは満足しているんだな」