彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】
「わかりました」
達也取締役はニタニタしている。
「あー、久しぶりに楽しみだ。どう出るかな?前回みたいにはいかないからな。ここは、ミツハシだ。彼がいくらわめこうと俺の指示に従ってもらう」
「……あ、あの」
「なに?まさか、彼を助けろとか言わないよね?」
「……はい。今回はすべて達也取締役のお陰ですので」
「そうだよね。君も僕に借りがあるはずだよ。返してもらおうか。勝手にこの会社を出て行こうとしているんだからね。俊樹さんをいじめるぐらい許してほしいものだ。しかも君のためだよ」