彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】

「ミツハシから正式に連絡があった。俊樹さん、今日の便で戻ってくるそうよ。やっぱりあの連絡はそういうことだったわね」

「京子さんのおっしゃっていた通りでしたね。メールで匂わせたのは京子さんなら気づくとわかっていたからだったんでしょう。さすがです」

 昨日の夜、彼から京子さんに仕事の確認でメールがあったそうなのだが、京子さんが仕事の状況を尋ねたら、どうやらもう終わりそうだと匂わせたそうなのだ。

 それで彼女は、彼がもしかすると今日あたり帰ってくるかもしれないと教えてくれたのだ。

「俊樹さんが勝手にスケジュールを前倒しして仕事は完結したらしいの。例の会長秘書の作ったギチギチのスケジュールを自分で変更して、新しい取引先を獲得したんですって。すごいわよね。それで三橋社長も折れたらしいの。達也取締役も……」

 すると、電話が入った。その達也取締役からだった。
< 40 / 101 >

この作品をシェア

pagetop