彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】
「……は、あ、はい」
「まあ、許してやれよ。どんな女性も最初は小島の美貌とキラースマイルにやられるからな」
椎木さんが苦笑いしながら言う。まさに言われた通りだ。
「あ、あの……どこかの俳優さんかと思いました」
「小島は既婚者だ。しかも子持ちだぞ。いくら顔がいいからって菜摘お前まで……」
小島さんは俊樹さんをにらんだ。
「俊樹、その言い方はないだろ?森川さん、ご婚約おめでとうございます。俊樹は細かいからね、きっと森川さんも大変でしょう」
「あ、はい。私が大雑把なのでよく指摘されています」