彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】

俊樹side

「俊樹さん。おはようございます。ああ、お帰りなさい」

 来るたびに思うが取締役の割にはとても広い部屋を使っている。

 そして東側のいい部屋だから朝日がきれいに入っている。

 まあ、会長の秘蔵っ子だということは皆も知るところだ。

 他の取締役が気の毒だが、いずれ役職をいくつか飛ばして社長就任もありうるので、こんないい部屋をすでに使っていることに異論が出ない。

 手で座るように示されて、ソファにかけた。

「何か飲みます?」
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