彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode.2】
「これだから、俊樹さんにはかなわない。僕相手に礼儀をわきまえておられる。俊樹さん、こちらこそ最後までどうぞよろしくお願いします」
目の前の達也も頭を下げた。
俺はドアに向かって歩いた。
「俊樹さん。結婚式楽しみにしてますよ。そうだ、僕のほうも結婚が早まりそうです。彼女のほうが頷いてくれたんでね。うちもご招待しますからね」
「そうか。聞いてるぞ。うちの瞳をここへ来させる原因になった彼女だな。そうだ、妹のことも面倒だろうが頼む」
「はい。彼女に任せますのでご安心を」
「君の大切な彼女に会えるのを楽しみにしているよ。じゃあね」
「はい」