たった独りの物語~私を殺そうとしている女の子を自分の手で育ててしまいました~
ベッキーの悲鳴が聞こえる。
見ると,服を一部燃やされていた。
ノアが慌てて水をかける。
呆然とするしかない私の足元で,小さく爆発が起こった。
慌てて飛び退くと,今度は更に大きな爆発が。
私達を追いたてるように,次々と威力を増して爆発する。
(どうして,どうして)
執拗に追ってくる爆発の数々に,私達は命からがら下山した。
髪の毛はぐちゃぐちゃ。
ノアのバックは穴が開いて水筒が飛び出し,ダニーの服は表面が所々焼け焦げて,ベッキーの服も破れている。
一時的に言葉を失ってしまった私を見て,ダニーが労るように言った。
「エヴィー。説明,出来そうか?」