たった独りの物語~私を殺そうとしている女の子を自分の手で育ててしまいました~
(痛そう)
そう思いながらも,冷静に足元から氷漬けにしていく。
瞬く間に,全身火傷で毛の一本すらない2体の死体と,氷漬けの死体が出来上がった。
燃え続け最後には命の消えた物体に発現させた水をぶっかけて,氷漬けの身体には衝撃を与えバラバラにする。
(相変わらず,後処理が面倒ね)
これだから,私の朝は早い。
"刺客"の身体を小さくバラバラにして,最大火力で燃やし尽くしたあと。
私はいつも通り,骨を限界まで刷り砕いていくらかを畑の肥料にした。
(あぁ,鱗雲。明日辺り降りそうな形だわ……水をやらなくていいのは素敵)
私は魔女。
森に住む嫌われものの魔女。
体内にある膨大な魔力と引き換えに原子を生み出し,誰よりも自由に扱う,人殺しの魔女。