たった独りの物語~私を殺そうとしている女の子を自分の手で育ててしまいました~
魔女と弟子の終焉。
そのまま,ベッキーも一緒にどこかに連れていかれる。
ダニーの案内した先には,特にかわりないあの男が立っていて。
今度はその男の案内で,なんの説明もなく歩かされた。
目的地についたのか,芝生の広場で唐突に振り返り,男が言う。
「明日の遠征には,あの方をリーダーとして向かってもらいます。あなたたちはあの方の補佐として向かってください」
遠くに見える男性を映すよりも先に,全員の頭に血が上った。
「私達のリーダーはエヴィーだけよ!!!」
「知らないやつの補佐に回るためだけに今日まで訓練してきたわけじゃない!!!」
激情を露にする2人に,男は目を細める。
「誰を前に口を利いているのです?」
すると,僕たちに気づいた奥の男性が僕たちに向かって歩き始めた。