意地悪なクラスメイトが、最近甘くて困ってます
……え。好きな女?
私は思わず、相楽くんをじっと見てしまう。
「す、好きな女って……?」
もしかして私の他にも泣いている女の子がいるのかと、思わずキョロキョロと辺りを見回す私。
「ばーか。どう考えても小嶋しかいねぇだろうが」
「う、うそ。相楽くんが、私のことを好きだなんて……冗談だよね?」
「冗談じゃない」
「『嫌い』の間違いじゃなくて!?」
「違う。俺は、小嶋のことが好きだ」
何これ。まさかの相楽くんから、こんな突然の告白なんて。
私はびっくりし過ぎて、涙も引っ込んでしまった。
「いつもお前に意地悪していたくせに。こんな突然、好きだとか言っても信じてもらえねえよな」
少し悲しげに笑う相楽くんが、私の頬を伝う涙を指で優しく拭ってくれる。
「俺がよく小嶋に意地悪していたのは、陸斗のことが好きなお前に俺のことを見て欲しかったからだよ」
そうだったの?!
「ていうか、相楽くんに私が陸斗くんを好きだってことは一度も話していないのに……」
「そんなの、いつも小嶋を見てれば分かるよ」