意地悪なクラスメイトが、最近甘くて困ってます
「えっ。わ、私と相楽くんが友達!?」
「友達なら、問題ないだろ? ほら、小嶋と栗山さんみたいな感じでさ」
私と相楽くんが、香澄ちゃんと私みたいな関係に……。
え。ということは、相楽くんと私が一緒にランチしたり、恋バナをするってこと? なんか、全く想像できないんだけど。
「でも、まあ……友達なら良いかな」
「ほんとか!? 小嶋に断られたら、どうしようかと思ったよ。ありがとう!」
こんなにもニコニコしている相楽くんは、初めて見たかもしれない。
「それじゃあ今日は、小嶋が失恋した日じゃなくて。俺と友達になった日だな」
「友達に、なった日?」
「ああ。だって、今日という日を思い出すたびに、いちいち失恋のことが頭を過ぎるのも嫌だろ?」
確かに。
「だから、陸斗じゃなくてこれからは俺のことを思い出してくれよな? 今日5月✕日は、俺と小嶋の友達になった記念すべき日。つまり、俺の日だ」
「……ぷっ。俺の日って、何?」
腰に手を添えて、ドヤ顔で言う相楽くんがおかしくて。私は思わず吹き出してしまった。
「まさか相楽くんが、こんなことを言う人だなんて思わなかったよ。ハハッ」
「希空、やっと笑ったな。やっぱりお前は泣き顔よりも、笑った顔が一番可愛いよ」