意地悪なクラスメイトが、最近甘くて困ってます


それからしばらくして、注文していたケーキが運ばれてくる。


「うわぁ、美味しそう」


イチゴのケーキを前に、私は目をキラキラと輝かせる。


「いただきます」


さっそく私は、ケーキをひと口食べる。


「んーっ、美味しい」


イチゴの甘酸っぱさが、口の中いっぱいに広がっていく。


「……ぷっ。ケーキが来てすぐに食べるなんて、希空って食いしん坊なんだな」

「えっ!」


ケーキを食べていたら、海斗くんにいきなりそんなことを言われ、クククと笑われてしまった。


「く、食いしん坊って! 海斗くん、ひどい。これでも私、女子なのに」

「はいはい」


陸斗くんだったら、絶対にこんなこと言わないよ……って。私ったら、なんでまた陸斗くんのことを考えてるんだろう。


「でも俺はどっちかと言うと、美味そうによく食べる子のほうが好きだけどな」


そう言うと、海斗くんの手がこちらへと伸びてくる。

< 41 / 74 >

この作品をシェア

pagetop