意地悪なクラスメイトが、最近甘くて困ってます
7.私の好きな人
あのあと、海斗くん手作りの確認テストを解き終わった私は今、海斗くんに採点してもらっている。
「凄いな、希空。90点! 頑張ったな」
『90』と赤ペンで書かれた答案を私に見せながら、海斗くんがニコッと笑う。
海斗くんの優しい笑顔に、私の胸は再び高鳴る。
「頑張った希空に、ご褒美あげないとな。何が良い? やっぱお菓子か?」
「お菓子って、子供じゃないんだから!」
「ははっ。まあ、ゆっくり考えろよ」
海斗くんにそう言われたものの。うーん、何が良いだろう。
私が腕を組み、しばらく考えていると。
「あっ、希空ちゃん! こんなところにいた」
教室の扉から、陸斗くんが顔を覗かせた。
「僕、いま部活終わったところなんだけど。希空ちゃん、良かったら一緒に帰らない?」
え?
「そろそろ希空ちゃんに、この間の返事も聞かせて欲しいし」