空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~


……ん?


「それってケンちゃん、ハタチから最近まで…その…えっちしてなかった、ってこと?」

って素直に聞くと、賢太郎さんが思い出したかのように「あっ!」と口元を押さえた。

「はぁ……想定外のカミングアウトをしちまったな…」
なんて目線を逸らしてる。てことは…

「じゃあ、ほんとに?」

と聞くと、ふうっ、と軽く息を吐いた。

「…あぁ、ほんとだよ。男としては情けないんだろうけど、動画で裸を見ても反応しなかったからな。キスだって14の那知にした次が28の那知だし。だから華舞で再会して、露天風呂で裸の那知を見た時の俺のオトコの反応たるや自分でもびっくりしたよ、俺ってちゃんと勃つんだ、って。まぁ那知相手だから当たり前なんだけど」

あっあわわわわ!
いきなりそんな赤裸々な事情を聞いてしまい、なんだか私が恥ずかしくなっちゃった。

…そんな私を柔らかく、でも少し色気を乗せて笑う賢太郎さん。

「もっと詳しく聞きたいか?女を抱かずにどうしてたか」

「へっ…?」

「やっぱ男だしさ、何にもしないって訳にはいかないんだよ。だから当時俺のスマホで撮った那知の水着の写真や動画で裸の那知を想像し「っそそそれ以上はけけ結構ですっ!」

「…ふ、あっははは!」

…あ!

「…またからかわれた…」

「ははは、からかってないよ。正直に話してただけだし。……ね、俺が那知しか愛せないの、わかった?」

「ん……わかった…」

自分でも顔が赤いのがよくわかるよ…

でも、…ふふっ、そうなんだ。
ふふふ、嬉しいな。

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