空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
あっそうそう、なぜ紅羽さんがTOKIWAにいるのかというと──
あのコンペでの一件の後、アサトテーブルウェアは安里社長と役員の殆どが辞めた事もあり、事業はTOKIWAが吸収合併する形で引き継ぐ事になったの。
そして、元アサトの社員の8割は今までの職場で引き続き働いているけど、2割の人間は、TOKIWA本社や各支店に異動して働いている。
紅羽さんはTOKIWA本社へ来た一人。
…実は、紅羽さんがTOKIWAにやって来た当初は不安が捨てきれなかったんだ。
こちらに来たのは、やっぱり賢太郎さんの近くにいたいからなんじゃないか、って思えて。
けど、一緒に働き始めてすぐの頃、紅羽さんに打ち明けられたの。
実はコンペの後から岸くんと連絡を取り合っていて、こっちに来たのも岸くんが是非にと誘ってくれたからだと。
なんでも、私が倒れた事で自分を責めていた紅羽さんに岸くんが寄り添ってくれたのだそう。
それで賢太郎さんと抱き合っていた事の理由と先の見えない不安な気持ちを素直に話したら「俺で良ければ頼ってくれていいから」って言われて、その瞬間にハートを射貫かれたんだって。
紅羽さん曰く、〔トゥクン…〕ていう乙女チックな感じじゃなくて〔 ズバキューン!〕だったらしいの。ふふっ
もちろん岸くんも、美人で根が真面目でまっすぐな紅羽さんが気になったからこそ、そう言ったわけで。
紅羽さんがTOKIWA本社に来てから本格的にお付き合いを始めた2人は一年後に結婚し、今は一人娘のユナちゃんのパパとママ。
でも社内では未だに「岸さん」「紅羽さん」て呼びあってるんだ。
──そして霧ちゃんはといえば、今はTOKIWAの副社長として、常磐社長と共に会社全体を見てくれている。
常磐社長は身内贔屓をしない人だったのだけど、絶大な信頼を寄せていた元副社長に裏切られたせいで人間不信に陥り、「もう身内しか信用しない!」と、霧ちゃんを副社長に任命したの。
もちろんその任命も、賢太郎さんや龍綺さん、お父様の推しがあっての事だったみたいだけどね。
あのコンペでの一件の後、アサトテーブルウェアは安里社長と役員の殆どが辞めた事もあり、事業はTOKIWAが吸収合併する形で引き継ぐ事になったの。
そして、元アサトの社員の8割は今までの職場で引き続き働いているけど、2割の人間は、TOKIWA本社や各支店に異動して働いている。
紅羽さんはTOKIWA本社へ来た一人。
…実は、紅羽さんがTOKIWAにやって来た当初は不安が捨てきれなかったんだ。
こちらに来たのは、やっぱり賢太郎さんの近くにいたいからなんじゃないか、って思えて。
けど、一緒に働き始めてすぐの頃、紅羽さんに打ち明けられたの。
実はコンペの後から岸くんと連絡を取り合っていて、こっちに来たのも岸くんが是非にと誘ってくれたからだと。
なんでも、私が倒れた事で自分を責めていた紅羽さんに岸くんが寄り添ってくれたのだそう。
それで賢太郎さんと抱き合っていた事の理由と先の見えない不安な気持ちを素直に話したら「俺で良ければ頼ってくれていいから」って言われて、その瞬間にハートを射貫かれたんだって。
紅羽さん曰く、〔トゥクン…〕ていう乙女チックな感じじゃなくて〔 ズバキューン!〕だったらしいの。ふふっ
もちろん岸くんも、美人で根が真面目でまっすぐな紅羽さんが気になったからこそ、そう言ったわけで。
紅羽さんがTOKIWA本社に来てから本格的にお付き合いを始めた2人は一年後に結婚し、今は一人娘のユナちゃんのパパとママ。
でも社内では未だに「岸さん」「紅羽さん」て呼びあってるんだ。
──そして霧ちゃんはといえば、今はTOKIWAの副社長として、常磐社長と共に会社全体を見てくれている。
常磐社長は身内贔屓をしない人だったのだけど、絶大な信頼を寄せていた元副社長に裏切られたせいで人間不信に陥り、「もう身内しか信用しない!」と、霧ちゃんを副社長に任命したの。
もちろんその任命も、賢太郎さんや龍綺さん、お父様の推しがあっての事だったみたいだけどね。