空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~

バスルームで体を洗っているといきなり扉が開く音がして、振り返ると賢太郎さんが裸で入ってきた。

「わ!…びっくりしたぁ…」
「ハハ、驚かせてごめん」
「ううん。あ…子ども達は?」
「抱っこして部屋で寝かせてきた」
「そうなんだね、ありがとう」
「俺もまだだったから、一緒に風呂入ろ?」
「っ…うん」

最近は賢太郎さんのお仕事が忙しくて、夫婦のスキンシップが取れてなかったから…ちょっとドキドキ。


やっぱり、いくつになっても賢太郎さんはかっこよくて大人の色気があって素敵…
なんて、先に湯船に浸かった私は、体を洗い流す賢太郎さんをぼーっと見る。

「…那知、どうした?俺、顔に穴が空きそうなんだけど」

クッと笑われて我に返った。

「聞き覚えのある言葉だね、ふふっ」

「で?俺に見惚れてたの?」

「…うん、そうだよ。賢太郎さんは昔も今も素敵だなぁ…って見惚れてた。エヘヘ」

ちょっと照れながらそう答えると、フッと色気を乗せた顔で私の頭を撫でた。
その仕草にドキドキしていると、湯船に浸かった賢太郎さんに後ろから抱き締められちゃった。


「那知はいくつになっても可愛いままでさ…でも大人の魅力もあって…綺麗で……今日だって…職場だけど……すげぇキスしたかった」

言葉を切る度に首筋にキスが落とされ、賢太郎さんの手が私の身体を這う。
それが久々だったせいか自然と吐息が漏れた。

「…ん……はぁ…」

「可愛い…那知……このまま抱きてぇ」

「ふふ…のぼせちゃいそう」

お湯の熱さよりも、賢太郎さんの大人の男の色気にあてられて頭がふわふわする…

でもそんなこととは知らない賢太郎さんは「それは大変だ、早く上がろう」と、湯船を出る時も私の体を抱えてくれて、2人で早々にバスルームを後にした。
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