空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
子ども達の部屋を覗いて3人ともぐっすり眠っているのを確認し、2人で寝室へ。


「そうだ。これまだ見てなかったんだ」
テーブルに置いておいた『経済パッション』に気付き、手に取った。

「あぁ、それな。…何で那知にあげたんだと思う?」

「賢太郎さんが載ってるからじゃないの?いつも取っておいてるし」

「まぁそれもあるけど。でも今回のそれは那知へのラブレターみたいなものだからさ」

「え?ラブレター?」

「まぁ見てごらん。あぁ、一緒に見ようか」

と、先にベッドの上に座った賢太郎さんの前に座らされ、後ろから抱き締められながら雑誌を開いた。


賢太郎さんが載った雑誌や新聞は全て保管していて、それらを読み返した時、どの写真も素敵で、見る度に、きゅん、と胸が音を立てちゃうんだよね。ふふっ

きっとこれもそうなんだろうな、と期待しながらパラパラと捲っていくと、百問百答の前に人物紹介とインタビューのカラーページが出てきた。

そこには賢太郎さんのカットがいくつか載っているのだけど、中でも紹介記事の写真に胸のきゅんきゅんが止まらない。


「はぁ…素敵…」

「え?本物がここにいるのにそっち?」
私を覗き込むように賢太郎さんが問う。

「ふふ、どの賢太郎さんも素敵だし大好きだけど、お仕事してる時の賢太郎さんは凛々しくてつい見惚れちゃう」

そう答えると「那知にそう思ってもらえてるのがすげぇ嬉しい」って、ぎゅうぎゅうと抱き締められちゃった。ふふっ


インタビューの内容は、やはり賢太郎さんが有名になったきっかけでもある働き方改革が大半を占めている。
それを嬉しく思いながら目で読み進めて行くと、話題は【一答深ボリ】のコーナーへと移り、そこにはこう書かれていた。
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