空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
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〔問18 好きな女性のタイプは?〕
〔答18 タイプは無し、妻が全て〕
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〔問54 無人島に一つ持っていくなら?〕
〔答54 妻(と子ども達)〕
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〔問72 スマホでよくすることは?〕
〔答72 妻の写真を見る〕
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〔問86 一番幸せを感じる時間は?〕
〔答86 妻と一緒にいる時〕
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これだけじゃないの!
霧ちゃんの言ってた通り『妻!妻!妻!』のオンパレード!


「人生で、一度にこんなに『妻』って書いたの初めてだったな。マジでゲシュタルト崩壊しそうだったし、ハハハ。けど、これでも抑えて書いたんだぞ?」

「へっ?これで…」

「あぁ。例えば…この〔問86〕の答えだって本当は〔妻を抱いてる時〕って書きたかったんだけど、龍綺にそれ言ったらゲラゲラ笑って『ケンタロくんの本心だろうけど、社長なんだしそれはヤバいっしょー。なっちゃんにも怒られちゃうよー?』とか言うからさ、ちょっとぼやかしたんだよ」

「…龍綺さん、的確なご指摘ありがとうございます…」

ていうか、こんなにぶっちゃけて書く人なんて今までにいたのかしら…と、複雑な思いと嬉しさを混同しつつまた【百問百答】を読み返していると。


「ねぇママ」
「ん?なぁに?」

朝ごはんを終えた柊真が、リビングのソファに座る私達の元にやってきて言った。

「さっきパパが言ってた『つまをだいてるとき』ってなに?」

「ぅえぇ!?」

「『つま』って奥さんのことでしょ?ママのことだよね?『だいてる』ってなーに?」

「えっ、えっとね…」

内心焦りながら、小学校中学年の子どもには何て答えるのが正解なんだろ…と頭を搾って考えていたら。

「こういうことだ」

と…隣に座る賢太郎さんに、すっぽりと抱き締められた。

「あっ、パパ!ずるい!」

「何がずるいんだ?これがシュウの質問の答えだからな。パパはママをこうしてぎゅーって抱いてる時が幸せなんだ」

「ちょっとパパばっか、ずるいって!…風真、莉真、ママからパパ剥がそ!」
「わかった!」
「パパどいてー!」

「やだよー、パパはママが大好きだからな」
「ずるい!僕も抱く!」

「あぁ、シュウ、抱くじゃなくて、ここは抱き締めると言った方がいいな。ね、那知」
「ふふ、そうだね」

「わかった。じゃあ僕もママを抱き締める!」
「僕もぎゅーってする!」
「りぃもママぎゅーってしたい!」

「だめー、ママはパパのー」


なんて、押したり引いたりの4人に前後左右に揺さぶられて、アワアワしちゃうのがまた幸せなんだよね。ふふっ

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