空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
那知……
やっと、この距離まで近付けたよ。
そっか、2年前か…
那知に彼氏ができたと知った時……情けないけど、やっぱり諦められなくてな。
…だから、自分の気持ちにケリをつける意味でも、那知が誰かと結婚したら諦めよう、そう心に決めていた。
でも、まさか那知がフラれるとは思わなかった。
けれど…
那知には悪いが、俺は秘かにこの時が来るのを待っていた。
…望んでいたんだ。
那知……
君は14年前の…あの時の子供じみた約束なんて覚えていないだろう。
…俺の事も覚えてないみたいだしな。
それでも君はあの約束通り、デザインの仕事に就いた。
…俺も…約束通り、この仕事に就いてる。
まだまだ半人前だが。
そして…大事な約束。
那知を俺のお嫁さんにする。
なんて、絶対に無理だと思っていたけど…
俺はこのチャンスを逃さない。
那知を幸せにするのは……俺だ。