空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
自分の部屋にひとり残された私はしばし呆然としていたが、テーブル上の合鍵と封筒を見て、現実を突きつけられた。
私……尚人にフラれたんだ……
2年付き合った尚人に……
しかも…旅行の…記念日の2日前に……
…婚約直前に……
…本当に愛すべき人を見つけた…?
…じゃあ…私は何だったというの…?
その答えを考えることすらできなくて…ただ、はらはらと涙を落とすしかできなかった。
…座り込んだまま、どれほど動けなかっただろう…
涙も終わりを見せ始め、ようやく体を動かすことができた私はスマホを手に取り、職場の先輩であり友人の霧(きり)ちゃんに今あった事を電話で伝えた。
『ぬ゛ぁんだとおぉぉぉお!
あ゛ンのクッソ野郎おぉぉぉお!
ふざけた真似しやがってぇぇえ!』
という〝あ、これは本気の怒りだ〞って分かる怒声がスマホから聞こえるとなぜか安心して笑えて……止まったはずの涙がまた堰を切ったように溢れ、そのまま泣きじゃくってしまった。
霧ちゃんはそんな私を電話越しに優しく包んでくれていた…