婚約破棄されたら、高貴な紳士に極上な愛を注がれました。



「だけど、まぁ仕方ないよ。一度会って、少し勉強を教えてあげただけだからな」

「そうなんですね」

「うん。……あの、陽鈴ちゃんと呼んでいい?」

「全然大丈夫ですっ」

「ありがとう、じゃあ、俺も透冴って呼んでくれたら嬉しい」


 いやいやいや!

 名家の血を引く御曹司さまを名前で呼ぶなんて恐れ多いんですけど。

 ぜったい、無理無理!

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