婚約破棄されたら、高貴な紳士に極上な愛を注がれました。


「迎えに来たよ、陽鈴ちゃん」

「あ、えっ? どうして?」


 そこにいたのは旦那様の透冴さんだった。


「どうして、って……奥さんを迎えにきただけだよ」

「そうなんですね。ありがとうございます、透冴さん」

「俺が君に会いたかっただけだから気にしないで」


 透冴さんは私に甘い言葉を言うと向かい側にいた真昼に話しかけた。




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