婚約破棄されたら、高貴な紳士に極上な愛を注がれました。
「初めまして、陽鈴がお世話になってます」
「えっ、あ、いえ! 真昼です。陽鈴とは高校生の頃から仲良くさせてもらっていて、よくランチ会をしています」
「陽鈴から聞いています。これからもよろしくお願いしますね」
「こちらこそっ!」
真昼が頭を下げれば透冴さんも軽く頭を下げた。そして私に「帰ろうか」と言いほほえんだ。
……うん、顔がいい。
「じゃあ、真昼。私、帰るね」
「う、うん。陽鈴、気をつけて帰ってね」
真昼と別れてお会計をしにレジに行ったけど、もう既に透冴さんが済ませてくれていてそのままお店を出た。