婚約破棄されたら、高貴な紳士に極上な愛を注がれました。
透冴さんの過去



 結婚をして、三ヵ月経ち生活に慣れてきた頃。


「陽鈴ちゃん。ちょっといいかな?」

「はい、透冴さん。なんでしょうか?」


 夕食を食べ終えて、お茶を飲みリラックスの時間を楽しんでいると透冴さんに話しかけられた。


「実は一ヵ月後にパーティーがあるんだ。パートナーとして一緒に参加してほしい」

「パーティーですか?」

「そう。西條フレグランスの創立パーティーなんだ。大丈夫か?」

「はい、もちろんです」

「ありがとう、陽鈴ちゃん。その日に大々的に発表することがある。……求婚前に話したこと覚えているかな?」


 求婚前……あ、復讐がしたいってやつだろうか?



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