婚約破棄されたら、高貴な紳士に極上な愛を注がれました。




「ごめんね、巻き込んで」

「何言ってるの? 透冴さん。あなたが復讐することを承知で私は結婚したんだよ。私も、元婚約者には言いたいことあるから……それに、透冴さんが復讐を提案してくれなかったら私あの人に何か言おうと思うこともなかったんだから」


 そう言って彼女は微笑むと「心配いらないわ、私は自分の意思でここにいる」と迷いない言葉を繋いだ。


「ありがとう、陽鈴ちゃん」


 今はこれまで準備してきたことや彼女の思いを無駄にしないようにしないと、と改めて思った。
 




< 33 / 54 >

この作品をシェア

pagetop