家隣の陰キャ君を落としたい!
「未琴が悪いわけじゃないよ。僕の問題っていうか……ほら、未琴って昔『イケメンすきー!』とか騒いでたじゃん」


・・・・えーーっと、そうだったっけ……?昔の記憶が曖昧ミーマイ。


「ハハハ……マジか」

「マジ。だから、嫌いになったんだよね。未琴の好みになれない自分の顔が」

「へ……へぇ……」


・・・・いや、ちょっと待って。ん?え?待って。それって……どういう意味なんだ?


「もう二度、こんな顔を未琴に見せないって誓った」

「いや、そんなの勝手に誓わないでよ。びっくりするわ」

「ははっ」


・・・・こらっ!笑って誤魔化すなぁぁ!!


「未琴は昔から可愛くて、元気いっぱいで、友達も多くてさ、小さい頃からモテてたし、年々綺麗になっていく未琴を隣で見てたらさ。僕なんかじゃ無理だって、僕なんかが釣り合うはずがないって……諦めて、そう自分に言い聞かせてきた。本来、未琴に近付く男は全員もれなく蹴散らしたかったし、邪魔してやりたかったし、二度と未琴に話しかけようなんて気を起こさないにっ……」

「ちょ、ちょ、待って、待って……!!」

「ん?なに」


なんか物騒な話になってるし、顔っ!!怖いっ!!漆黒の闇に包まれたような瞳をするのはヤメろ!!


「あの、ごめん。情報量が色々多すぎちゃって、絢斗が何を言いたいのか、ちょっとよく分かんないんだけど」

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